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更新日:2016/03/21

社会情報学科及び地域分析研究会では、2008年以降、「占領期岡山における社会調査」と題して、1950年代の岡山の農村・山村・漁村に関する視聴覚資料等を収集しています。

近年、戦争体験の記録を目的として、岡山県内の個人や機関によって、戦争体験者の証言や戦中の暮らしが筆録された書簡、岡山空襲等の戦争被害の記録写真などが収集されています。 これに対して、社会情報学科及び地域分析研究会では、戦後の岡山の庶民の暮らしに焦点を当て、とりわけ、占領期とされる1950年代前半の岡山に関する視聴覚資料等の収集に注力することにしました。

残念なことに、当時は、戦後復興の只中にあったこともあり、伝統的な暮らしがあまり顧みられず、これらの記録が遺されることがありませんでした。 しかし、この生活を克明に記録していった組織がありました。戦後、岡山に駐留したGHQやミシガン大学日本研究所岡山分室のアメリカ人人類学者です。彼らにとって、戦後日本の庶民の暮らしは、新鮮な驚きに満ちたものであり、自らの好奇心の赴くままに、日本人の生活を撮影していった記録は、当時の岡山の農村・山村・漁村の様子を活写したものとなりました。現在、これらの資料は、アメリカ合衆国ナショナル・アーカイヴ、ミシガン大学ベントレー・ヒストリカル・ライヴラリー等に所蔵されています。これらの資料は、岡山に暮らす私たちにとつて、かけがえのない記録になっています。

そこで、今回、このミシガン大学ベントレー・ヒストリカル・ライヴラリーを訪問し、可能な限りの複写作業を実施しました。膨大な資料のうち、まずは、映像資料を精査したところ、以下のような具体的な内容が含まれていることが判明しました。

  • 農作業の様子、灌漑、イグサ栽培、田植え、水田の様子、稲の収穫、脱穀、米の計量及び出荷
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  • 餅つき、水汲み、川で洗濯、機織り、新築の棟上げ式、屋根の葺き替え
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  • 吉備津神社
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  • 鯉幟、七夕、盆踊り、子どもの遊びの様子
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  • 結婚式、葬式
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  • 漁の様子、網の修繕、ボートレース

しかしながら、これらの内容に関しては、撮影場所が定かでないものが非常に多く含まれています。おそらく、ミシガン大学日本研究所岡山分室の主なフィールドであった岡山市新池(農村)、倉敷市高島(漁村)、新見市馬繋(山村)が撮影場所の最有力候補と考えられますが、これ以外の場所である映像も多く含まれていると考えられます。今後、これらの資料に関して、撮影場所の特定を進めることによって、当時の岡山の様子をより詳しく知ることができるようになると考えます。また、これらの資料のまとまりを分析することによって、撮影を行った当時のアメリカ人人類学者、ひいては、アメリカ人の感心や問題意識等を知ることもできるようになるでしょう。
研究の一部は、社会情報研究 第11号(特集・アメリカ人人類学者による日本研究)にまとめていますので、こちらもご覧ください。

本ページでは、上記のようにして手に入れた映像・音声・写真を順に掲載していきます。下のバナーをクリックしてご覧ください。

なお、これらは、アメリカ合衆国ナショナル・アーカイヴ、ミシガン大学ベントレー・ヒストリカル・ライヴラリーの所蔵資料を複写したものであり、著作権等は複写元に帰属しますが、複写元の許可を得て、掲載するものです。

映 像

  
動画 No.1
  
動画 No.2
  
動画 No.3
  
動画 No.4
  
動画 No.5
  
動画 No.6
  
動画 No.7
  
動画 No.8
  
動画 No.9
  
動画 No.10
  
動画 No.11
  
動画 No.12
  
動画 No.13
  
動画 No.14
  
動画 No.15
  
動画 No.16
  
動画 No.17

音 声

  
音声 No.1
  
音声 No.2
  
音声 No.2
  
音声 No.4
  
音声 No.5
  
音声 No.6
  
音声 No.7
  
音声 No.8
  
音声 No.9
  
音声 No.10
  
音声 No.11
  
音声 No.12
  
音声 No.13
  
音声 No.14
  
音声 No.15

写 真

  
写真 No.1
  
写真 No.2
  
写真 No.3
  
写真 No.4
  
写真 No.5
  
写真 No.6
  
写真 No.7
  
写真 No.8

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