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地域分析研究会 研究紀要 「社会情報研究」

第11号 (2014年3月31日)  目次と概要

巻頭

特集にあたって

木村邦彦

本特集は、地域分析研究会が2009 年から実施してきた共同研究「占領期岡山における米国人人類学者の社会調査」(代表者:木村邦彦)の成果の公開を目的としています。
占領期岡山、すなわち、未だ日本がGHQの占領下にあった1950 年から1955 年にかけて、ミシガン大学日本研究所岡山分室が岡山市内に開設されました。米国の日本理解に必要な日本研究が推進されることになりました。また、岡山分室に所属した米国人人類学者は、県下の農村・山村・漁村において、歴史学、地理学、政治学、経済学などのそれぞれの関心のもと、学際的な調査によって、日本の村落の総合的な社会調査が実施されました。
また、同分室が開設されると同時に、県内の研究者を中心として、瀬戸内海総合研究会が創設されました。ミシガン大学日本研究所の米国人研究者との学術的交流を通じて、日本人による研究も大いに活性化されます。また、米国人研究者と日本人研究者だけでなく、現地調査を行った県内の村々では、村民との間の絆や友情が生まれ、親密な人的交流が行われたことも特筆できます。
ところが、岡山分室の開設から60 年以上が経過し、県下で繰り広げられた交流を知る人は高齢となり、当時の記憶は、今や忘失されつつあります。 本特集では、ミシガン大学日本研究所および岡山分室と関わりの深い方々の寄稿をもとに、岡山の村落で繰り広げられた戦後日米交流史を整理することを目的としています。
なお、本研究を進めるにあたって、公益財団法人福武教育文化振興財団および岡山理科大学総合情報学部社会情報学科から研究経費の支弁を受けました。また、調査研究の過程で多くのみなさまのご協力とご援助をいただきました。ここに記して深くお礼を申し上げます。

(総説)

ニッポン・むらの構図
-アメリカ日本人学者による日本研究-

下山宏昭

(研究論文)

アメリカにおける戦前の日本研究
-ミシガン大学の陸軍日本語学校と日本地域研究-

中生勝美

(研究論文)

ミシガン大学日本研究所の戦後日本調査
-初代所長ロバート・B・ホールの活動と岡山フィールドステーションの開設まで-

谷口陽子

(研究論文)

The First Non-Military Americans in Postwar Japan: Okayama in 1950

Hitomi Tonomura

(研究ノート)

米国人人類学者が見た戦後日本のむら
-コーネルと馬繫-

谷口陽子

(研究ノート)

ミシガン大学日本研究所岡山分室の活動記録
-1950~1955年-

谷口弥生

(研究ノート)

谷口弥生著「ミシガン大学日本研究所岡山分室の活動記録-1950~1955年-」に関して

谷口陽子

(調査報告)

占領期岡山における米国人人類学者による社会調査の記録
-1950年代の在外岡山関係資料の収集-

徳澤啓一

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