社会情報学科で学べる「経営情報学」
水谷直樹 准教授
■ 専門分野
 経営情報
■ 担当科目(学部)
 現代の経営|経営情報|経営システム
■ 担当科目(大学院)
 社会情報システム特論
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 経営情報学とは、企業をはじめとする各種の組織が、どのように情報を活用すれば効率的に課題を解決できるか、また、そのためにはどのような環境が必要かについて探究する学問で、経営学と情報学が学際的に結びついた領域を扱います。
 古くから企業は、 ヒト、モノ、カネ という3つの資源の有効利用に注意を払ってきました。その後、通信環境が整備され、OA機器やコンピュータが利用されるようになって、第4の経営資源としての「情報」が重視されるようになりました。そして、コンピュータ・ネットワークが利用されるようになって、企業経営における情報の扱われ方に大きな変化が起きた時期に経営情報学が発展しました。したがって、経営情報学は比較的新しい学問といえます。
 経営情報学の研究対象として、近年盛んに取り上げられているのがインターネットビジネスです。情報通信技術の進歩によって、我々の生活は大きく変化しました。携帯電話やインターネットは、もはや生活に欠くことができない道具です。企業にとっても、情報通信技術の進歩は格好のビジネスチャンスとなりました。多くのアイディアが実現されて様々なサービスが誕生し、皆さんも日々利用していることと思います。今後、携帯電話やインターネットが、消費者の個人情報を収集する格好の手段となる可能性があり、この方面の研究が企業で盛んに進められています。消費者もその仕組みを知っておく必要があるので紹介します。
 我々が携帯電話やインターネットを利用すると、多くの情報が発信されます。検索エンジンで情報検索するだけで、自分が何に興味を持っているかを伝えることになりますし、GPS付き携帯電話を利用すると、現在の居場所を知らせることになります。企業の側では、様々なアイディアを凝らしてこれらの情報を企業活動に利用しようとしています。一例としては、顧客それぞれの好みを分析し、さらに行動パターンまでも調べることによって、興味のありそうな商品情報をタイムリーに顧客に提供しようとするリコメンデーションが挙げられます。それぞれの顧客に合った商品情報をタイムリーに提供すると、顧客が商品を購買する率が高くなるのです。それには、いかに顧客に関する詳細な情報を入手し、それらを組み合わせて有効に活用するかが課題です。当然、個人情報保護の観点から問題点も多々あります。
 若い皆さんは、子供の頃から携帯電話やインターネットを使いこなしてきたはずです。デジタル世代の皆さんが生み出すアイディアや問題解決策に社会は期待しています。
Department of Socio-Information, Faculty of Informatics, Okayama University of Science.