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2007/09/13

第22回

いったい大学って何?

劉  国 権

(中国広西省出身,2005年入学)

 僕は,中国広西省北海の出身です(日本の北海道じゃないぞ!)。初めて,自分の出身地を書かされたその時に,そばにいた日本人に聞かれたのは,「中国にも北海道があるの?ああ,そういえば,劉君,『道』を書き忘れたんじゃない?」・・・。そのときの僕は,「え? ああ-,違う,違う。北海道ではなく,『北海』ですよ。中国には,北海道はありません。」・・・。これが最初の自己紹介でした。

 さて,僕は,このコラムを通してみなさんと一緒に考えたいことがあります。それは「大学とは,何だろう?」ということです。

 僕はある人に「大学はあなたにとって一体何ですか」と聞かれました。そのとき僕の答えは,「自分の将来のため,自分の夢を実現するためです」と堂々と言いました。が,その次の質問は僕を悩ませました。「もしあなたの夢を実現できなかったらどうする? そうすると大学の4年間は無駄じゃないの?」と聞かれました。僕は無言でした。本当にみなさん,このことを真剣に考えたことがありますか?

 大学の4年間はわれわれにとって何でしょうか? 中国にいたとき,中学校の先生がしてくれた話は,とても印象深いものでした。「小学校は入門,中学校は基礎,高校は知識,大学は人としての人生観,価値観等をしっかりともつところです。この中のどの1つも重要です。」 確かに人は必ずしも大学までいくわけではありません。また,大学なんか時間を潰すだけだと思っている人もかなりいます。もちろん大学の学業を終えず,成功する人も数多くいます。

 僕が日本に留学に来て,理大に入り,今年3年生になりました。他の留学生と同じく,勉強とアルバイトを両立させています。学校では,日本人の友達もたくさん出来て,知識もたくさん学んでいます。特に,今年森ゼミに入って,新しい知識と数多く出会うことができました。一方では,とても忙しいのも事実です。森ゼミでは自分のプレゼンテーションをやり,人のプレゼンテーションを聞きます。プレゼンテーションを準備することは,日本人と違い中国人であるために,言葉の面でたくさん困難なことにぶつかります。いや,プレゼンテーションだけでなく,さまざまな面でもそうです。それでも負けじとがんばっています。

 今勉強していることは,将来中国に帰っても,すごく役に立つとおもいます(役に立たなかったら,泣きます。泣き暮らします。叫びます。←嘘です!)。また,アルバイトもわれわれ留学生にとって日本の社会と接触するよい機会です。

  いろいろな日本人と会って,カルチャーショックを受けながら,日本がすばらしいなあと思うことも数多くあります。卒業に向けて,もっと多くの知識を学び,また,たくさんの体験をして,有意義な大学生活を送っていきたいです。だから,大学は僕にとって,勉強の場だけではなく,将来のために自分を鍛える場ということになります。

 ここであのとき僕を悩ませた質問の答えが出ました。僕の答えは,夢を実現できるかどうかは,努力してみないと,誰にも分からないということです。とにかく,頑張ることが重要だと思っています。楽しいこともあり,悲しいこともあると思いますが,人生に悔いがないように過ごしたいです。

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