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2007/01/23
第１６回
アルバイト－人の出会い・笑顔・成長
守 安 香 菜
（岡山県総社市出身，2005年入学）
あれは大学に入学して間もない，桜の綺麗な頃のことだ。
いろいろなことに挑戦してみたい！！ まずは何から始めようか？ やっぱり大学生になったんだしバイトをしてみようか。
今まで校則の関係などでバイトをしたことがなかったので，「働く」ということにすごく興味があった。そんな私の目の前に「アルバイト募集」の文字が飛び込んできた。場所は大学の中にあるコンビニ。(授業終わったらそのまま寄れるから良いなぁ)と思い，とりあえず話を聞きに店内へ。
たまたま社員の方がいて即面接，即採用。こんなに簡単に決まって良いのか不安になりつつも初アルバイト決定。
初バイト体験の日。パートのおば様，もとい，お姉さま達に挨拶を済ませて仕事を教わる。
まずは，飲料を陳列棚に出すことから。たいていのコンビニは裏，つまりお客様からは見えないところから品を出すのだが，残念ながらここの店には裏がなかったようだ。多種類のジュース，冷蔵庫の冷気との格闘により早くも心が折れそうになった。
次は，メインのレジ打ちである。店長から簡単に操作説明を受ける。早速やってみなさいとのこと。ちょうど休み時間だったらしくかなり長い行列が出来てますけど？ 店長はＧＯサインを出す。習うより慣れろを身をもって体験。
パニックに陥りながらも無事初日が終了。
最初の頃は，あせって失敗ばかりしていたけど，主にレジ打ちということもあり，今ではほとんどミスはしなくなった。また，周りのおば…お姉さま達や，学生のアルバイトの方達が非常に良い人ばかりで，年齢差や国籍など一切関係なく仲良くなれた(この頃はモンゴルの方がいた） 。お客様の中では気さくに話しかけてくれる方もいて楽しく働くことが出来た。
しかし，慣れというのは怖いもので，半年もすると仕事に楽しさを見出せなくなった。このままではいけないと思い，新たにバイトを始めることにした。
たまたま見ていた求人情報雑誌のあるページに引き寄せられた。某スーツ店と同じビルの中にあるネットカフェである。(ネットカフェ？行ったことないけど仕事楽そうだなぁ)と思ったかどうかは別にして，早速電話をかけて面接決定。大学受験以来の本格的な面接に緊張してしまって上手く喋れなかった気がする。採用の場合は一週間以内に電話で通知，不採用の場合は連絡なしと言われて連絡を待つ。
一週間すぎても連絡が来ない！！ やっぱり不採用だったかと諦めた次の日！ ポパ，あ，某ネットカフェから採用の電話がかかってきた。採用・・・！
さて，ネットカフェの初仕事の日。面接時には「笑って掃除が出来たら大丈夫」と言われていたので，気楽な気持ちで行ったのが間違いだった。
ネットカフェの仕事は意外と大変で，まずレジがレジじゃない。パソコンだった…。練習用のソフトで練習した時は結構簡単だったのにクレジット？ Edy？ プリペイド？？ 出される度にパニックに陥る。掃除もブースだけではなく，シャワールーム，日焼けマシーン…ん？日焼けマシーン！？ 私の中でのネットカフェの常識(？)を覆された瞬間だった。
覚える仕事がたくさんあって混乱することもあったけど，今ではある程度の仕事が出来るようになってきた。右も左も分からない私に，一から丁寧に教えてくれた周りのスタッフのおかげである。特に，私の働いている時間の枠リーダーは，多大な迷惑をかけているであろうにも関わらず，嫌な顔一つせず仕事を教えてくれた。
彼女の接客はとても丁寧で，恋に落ちる…ではなく，「尊敬する人」になるのに時間はかからなかった。接客業で常に笑顔でいることは出来て当たり前なのだが，やはり気分によっては難しい時がある。しかし，彼女は何かあった時でも，お客様はもちろん，スタッフに対しても笑顔で接してくれるのだ。たぶん彼女に出会っていなければ，コンビニのバイトもつまらないままだっただろう。彼女には仕事だけでなく，接客の大切な部分を教えてもらった。
今，私にとってコンビニもネットカフェも大切な場所になっている。アルバイトのかけもちというのは正直しんどい時もある。しかし，そのおかげで充実した大学生活が送れている。
さまざまな人との出会い，多方向から物事を見ることが出来るようになったことなどから，また一段階成長出来たと思う。どちらか一つだけのバイトでは，有り得なかったことだろう。
私を支えてくれる周りの方々，ありがとうございます。そして，これからもよろしくお願いします。
長々とこんなくだらない文章読んでくれたそこのあなた！ コンビニ，もしくはネットカフェに御越しいただきましたら，もれなくスマイル(￥０)(返却不可)を差し上げます。どちらも素敵な方々ばかりなので，来て損はない！！…と思います。
