研究室訪問 Part 2 | 志野 研究室  |  2008/04/01)

研究テーマについて教えてください。

 第一には、中国の古い時代(皇帝という制度ができたころ)の皇帝権力のありかたについてです。これを軍事の制度を通して考えています。そこには、軍事に関する科学技術も含まれています。
 第二には、東アジアの極東部、日本や中国、韓国などの地域間あるいは地域内の文化や技術交流についても考えています。
 現在、中心的にやっているのは、古代吉備を中心とした地域交流です。関心は中国大陸や朝鮮半島との交流がどうなっていたのか、ということなのですが、具体的な方法論として神社を研究しています。神社に祭られている神様を研究することで神様の性格から、この神様は中国大陸や朝鮮半島から来たのではないか、あるいは他の地域から来たのではないか、と考えることができます。そして、その神様がどの地域にどのように分布していたか、ということから、神様を信じていた人がどんな生活を交流の中で描いたかということを考えることができます。

ゼミについて教えてください。

 歴史について研究しています。資料として、昔書かれた文献を使っています。そのため古い時代を研究しようとしたら、多くの文献を読むことになり、どれだけ本を読めるかにかかっています。
 三年生では、始めから卒論のテーマを決めて、本を集め、読み、卒論を書いていきます。週一回、二人ずつ位、読んだ本についてレジュメを作り、発表をしていきます。その中で他のゼミ生から質問を受け、解決していく中で理解を深めていきます。四年生は、基本的に週一度決めた日以外に適宜やっています。卒論が最先端の研究になるので、はりきってやってほしいです。

どうして大学の先生になったのですか。

 一言でいえば、研究を続けるためです。ただ、普通に就職してしまっては研究が続けられません。そのため高校や代々木ゼミナールの世界史の講師をしていました。その時に理大の話をもらったので、安定して研究できると思い、この話を受けました。

趣味は何ですか。

 天気のいい日には、高野先生とヨットを楽しんでいます。その中で、月に一回「スナメリの会」というのを作って、ボランティアをしています。普通ヨットというのは、とても激しいスポーツです。しかし、特殊な小さなヨットがあり、これを使えば障害者の方もヨットに乗れるので、それを楽しんでもらっています。

学生に一言お願いします。

 「好き」に生きる、です。好き勝手に生きるのではなく、自分の「好き」なことに生きるということです。社会に出て行くと、好きなことばかりでは生きていけません。だからこそやりたいことを自分の中で優先順位をつけ、世の中に流されるだけでなく、夢やこだわりを持って生きて欲しいです。
 

  志野 敏夫 教授 
プロフィール
出身県 大阪府
血液型 AB型
星 座 しし座
好きな言葉 「好き」に生きる

研究テーマ
 ・ 古代中国の皇帝制と兵制

 ・ 古代吉備と朝鮮

 ・ 科学技術論

担当講義
 
  • 東アジア社会文化史
  • 地域間交流史
  • 古代資料研究
  • 科学技術と人間
  • 外国史
  • 日本の文化と社会
  • 社会情報実習
  • 社会情報研究
  • 卒業研究

 
卒業研究のタイトル
●軍記物にみる刀剣使用について
●司馬遷の楽毅評
●孫子兵法からみる曹操の戦略・戦術
●孫権の描かれ方
●蒙恬造筆伝説について
●始皇帝の万里長城再考
●ラーメン起源考
●呂布奉先の人物像

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