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2011/07/27
政治意識調査,毎日新聞に掲載

木村ゼミ3年生が“恒例”学生の政治アンケート

「必要なのは“政争”でなく、震災処理」
「政治不信再び? 関心度は低下」

 菅直人内閣が発足した当初は落ち着くかに見えた政治ですが、残念ながら、揺れは止まらず、むしろ揺れは大きくなっているような日々です。政権の足元が固まらないうちに追い打ちをかけるかのように襲ってきたのが東日本大震災、さらに、大震災が引き金になった福島第一原発による放射線問題です。
 菅政権が大きく揺らぎ始めた6月に、木村ゼミでは、3年生(福井規文ゼミ長)が岡山市内6大学の学生を対象に政治アンケートを行いました。2003年から国政選挙に絡めて定点的に続けている恒例の調査ですが、今回は、選挙とは関係なく、これから社会を担う学生がこの多難な政治状況をどのように見ているのか、を探るのが狙いです。
 いつ何時菅政権に変化が起こるかわからない時期での調査でしたが、幸い? にも、まとめができるまで変化がなく、意外な学生の一面を見る、貴重な結果が得られました。結果は、7月23日の毎日新聞(岡山版)にも取り上げられ、紹介されました。

 毎日新聞
 毎日新聞2011年7月23日紙面(クリックすると実際の紙面をPDFで見ることができます)

 調査に協力を願った学生は、これまでと同じ岡山理科大のほか、岡山大、岡山商科大、山陽学園大、就実大、ノートルダム清心女子大の各大学約100人です。各大学にゼミ生が出向き、対面で質問して計654人から回答を得ました。
 「政治への関心」は、政権が自民党から民主党に変わった09年に初めて50%を超えて53%になり、昨年の参院選前には52%を維持していましたが、今回は08年以前のように50%を割り込み46%でした。与党民主党内の亀裂などで政治離れはあったものの、大震災で関心度は少しは違ってきたかと思っていましたが、世間一般のように「対応の遅れ」による不満からの政治不信が出てきたような結果です。
 ただ、面白いのは、震災に対する対応です。大半が政府も野党も「悪い」と回答していましたが、野党に対して「無駄な言い争いばかりでなく、(震災対応で)与党に協力すべき」という意見が強く出されていたことです。当然与党にも「内閣不信任ばかりの話をしている」と震災対応の遅れを指摘する意見もありましたが、一見すると、野党への“注文”が表面に出ているような印象を受けました。「とにかく震災の復旧に、早急に、全力をつくせ」と、学生は主張しているのだと考えられます。
 この流れからか、次の首相は、1位の蓮舫議員に次いで2位は菅直人首相でした。3位に小泉進次郎議員があり、人気投票的状況を外せば、むしろ「菅直人首相でいい」とも取れる結果でした。
 「学生が政治という命題から逃げている印象もある」とゼミ生の原田宏之君はまとめで書いています。それでも、回答をしてくれた学生の当面の政権希望が、「民主と自民の大連立」、「すべての党の大連合」だということを考え合わせますと、「早くこの大震災処理を終えて日本に漂う閉塞感を取り除いてほしい」、そのためには、「政治家がもっと真剣に政治に取り組んでほしい」と、純粋な気持ちで願っているように思えるものでした。

文・写真:木村邦彦,紙面提供:毎日新聞

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