顔 FACE
いずみ・としひろ


【出身】
京都府


【委員など】
日本地域経済学会 理事 など


【所属学会】
日本地域経済学会,経済地理学会,経済理論学会 など


【関連Webページ】
学科教員紹介ページ(泉先生)
研究室訪問(泉先生)

講義を受けたことのある在学生ならわかると思うが、泉先生の専門は経済学、とりわけ「地域経済学」が専門である。しかし、先生が実際に「RACDA」という街づくりの市民組織に所属し活動をされていることを知っている学生は少ないだろう。
「RACDA」とは、人と環境にやさしい路面電車と都市の未来を考え、利用しやすい公共交通システムの実現を目指して、市民の立場から活動している組織である。

組織の基幹には、市民が自身の生活を見直そうという思想があり、それに沿って、市役所などに交通整備などの問題点について提案を重ねている。先生は、その活動のなかで、専門家として実験の統計データをみた上でのアドバイスなどをしておられるとのこと。実際に岡山市内に路面電車を整備したことを想定した実験が行われた際には、そのデータの解析に携われたという。組織のなかでの活動では、学術的見解よりも運動のほうに軸足をおいて考えることが多いと、先生は語っておられた。専門家としてよりも、市民運動の実現に向けて活動されているのである。また、先生は、岡山の人々に知識を広めるための啓発書として「RACDA」から発行された書籍にも尽力されている。

路面電車を利用しやすい公共交通システムへとするには、さまざまな問題があり難しい。一つ一つの問題の改善策を実現するためには、市民の意識を変えることも必要である。先生自身としても、路面電車MOMOに募金をするなど、個人としての活動もされている。MOMOの車内にある募金をされた方々の名前が彫られたプレートの中には、先生の名前も刻印されているという。
先生は、自動車を使わなければ移動が不便である状況を変える手立てをいくつか探っておられるようであった。しかし、それを実現するには、市町村と市民の協力が必要であり、市民の意識を変えることが必要であると、厳しい目で語ってくれた。

2008/09/10
取材:田中基紀(05生) 文・撮影:小井夏美(05生)
資料写真提供:泉先生

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