研究室訪問 第14回  小林 研究室  |  2005.6.18 
 小林 博昭 教授
プロフィール
出身県 兵庫県
血液型 O型
星 座 やぎ座
好きな言葉 人直行,我横行

研究テーマ
 ・ 先史時代の道具製作技術の
  解明

 ・ 先史時代の栽培植物の追究

担当講義

  • 古代地域基礎論
  • 古代地域研究I・II
  • 社会情報実習
  • 社会情報研究
  • 卒業研究

 
卒業研究のタイトル
縄文時代の学期に関する研究−土鈴・土笛の製作と使用目的解明への実験的アプローチ
土器の胎土分析ー弥生後期土器生産地推定へむけての基礎的研究
古代貨幣社会のはじまりと流通について−和同開珎を中心にして
先史時代の石槍について−投射実験による用途,機能へのアプローチ
イネプラント・オパールの形態変化に関する研究
楔型石器について−実験的方法による研究

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先生の研究テーマについて教えてください。

 考古学ですが,その中でも特に先史考古学を専攻しています。そのうちの一つは石器製作技術の研究で,もう一つは当時の人々がどんな植物を栽培し,食べていたのかということを研究しています。

現在の研究内容について,もう少し詳しく教えてください。

 石器製作もそうなんだけど当時の人々が何を食べていたかが極めて興味があるんでそっちの方をメインでやっています。
 最近の仕事として,北海道の一六四三年六月十三日の畑で何が栽培されていたのかをプラント・オパール分析法で検討しました。どうしてそんな年代がわかるかというと江戸時代の記録が残っていたためです。それによると駒ヶ岳という火山が大爆発して,一瞬のうちに畑が灰に覆われてしまったというわけです。いま発掘調査されている地区の表土は現在のジャガイモ畑で,その下に火山灰が五十センチほど積もっていました。その直下で当時の畑の「うね」が検出されたわけです。プラント・オパール分析法からイネ科栽培植物は残念ながら抽出されませんでした。恐らく栽培されていたのは,根菜類ではないかと考えています。私の専攻は先史考古学なので,江戸時代にはあまり興味がなかったのですが,だまされて結局分析することになりました(笑)。

学生に対して

 やっていることがまさに理系と文系の接点の領域です。したがってあまり家ではできません。とにかく学校に出てきてワイワイ言いながら作業に打ち込む子が望ましいですね。当ゼミ生達はゼミ室が生活の中心みたいですね。結構きたないけど落ち着くらしい(笑)。高校で勉強が嫌いでも,当ゼミに入ってから興味を持つ子もいるので,勉強ができるできないは関係ないです。いち早く興味を持つか否かですね。毎日のように新しい発見があるので,やりがいがある分野です。

情報機器を利用して,どのようなことをされるのですか?

 主には計測ですね。ビデオミクロメータなどの計測機器を利用して,顕微鏡から送られてくるイネ科植物のプラント・オパールの画像などの幅や厚さを計測し,統計処理しています。例えば,弥生時代と大正,昭和のイネプラント・オパールのかたちがどういうふうに変化していったかなどを統計処理しています。その他にはデジカメなどを利用してパソコン上で石器画像処理しています。デジカメのさまざまな画像を,処理加工ソフトやDTP出版ソフトを駆使して,ゼミ室紹介PR用映像等も作成しています。
 

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